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2019年7月23日火曜日

「勝者なき選挙の先」

投票率が50%に満たないという、国政選挙が終わった。自民党のあきらかな大敗北である。57議席は前々回より大幅に減らし、前回より増えていない。歴史に「もし」という言葉は嫌いだが、投票率が50%を超えていたら(フツーは当たり前)自民党は惨敗をしていた。幹事長からあろうことか安倍総理4選論が出た。この人は大策士なので、クセ球を投げた(次もオレだぞと)。自分の政権下で行なった国政選挙が投票率40%台という過半数に満たないというのは、完全に政治が見離されたということだ。「れいわ新選組」が2議席を、「NHKから国民を守る党」が1議席を、「日本維新の会」が東京で初議席、当選者は当初小池百合子にべったりとつき、そして離れ、区長選に出たりして落選して、維新にへばりついた。「立憲民主党」が躍進して、「国民民主党」は低退、「社民党」は消滅の危機を免れた。今回の選挙の結果は、既成の政党へのサヨナラの合図でもある。48.8%の投票率の国家のリーダーに、安定政治などある訳がない。4選となれば、党を割るような動きとなるだろう。令和おじさんとなった菅義偉官房長官が、すっかり次の権力者に色気を出し始めた。自分の会社の芸人をさらし者にした、吉本興業はもはや会社とは言えない。本来なら、まず社長が謝罪するのが決まりだ。投票率48.8%というのは、声なき声からの不信任であったと、謝罪すべき姿こそ国のリーダーの姿だ。あっちの政党からも、こっちからもと、自らの野望のため(アメリカからの命令)に人数合わせを語っている。情けない姿である。この選挙をしっかり総括しないと、いずれ行われるであろう衆議員選挙は、ビビンバ(ごちゃ混ぜ)状態となる。「君も政治家になろう」私はこうすすめたい。もはや死語となった日本語に「青雲の志」というのがある。私の家には少々の本しか残ってないが、石原慎太郎・盛田昭夫共著『「NO」と言える日本』というのがあった。アメリカに「NO!」を突きつけられる根性者の政治家が、きっと若者たちの中にいるはずだ。著者の一人が一度総理大臣になっていたら、この国はどうなっていただろうかと、ふと思った。若者が動けば政治は劇的に変わって行く。(文中敬称略)



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