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2020年2月27日木曜日

第28話「私は花粉」

私は「花粉」である。私花粉は人間から集中力、注意力、会話力、思考力、判断力、記憶力などを奪う。私花粉がバッチリ入り込んだ時、花粉症となる。私花粉にとって人間をくしゃみ地獄、鼻水地獄、目しょぼしょぼ地獄にすることぐらい、楽しいことはない。大男が目を真っ赤にして泣いている。美人がボタボタ鼻水をたらしている。目からウロコではなく、目からマスカラが流れ落ちている。時あたかも新型コロナウイルスで、世界はパンデミック状態にいよいよなった。日本政府の打つ手は、後手、後手である。島国日本の最大の弱点は、危機管理能力が無いことだ。東日本大震災の時民主党政権を徹底的に批判したが、ブーメランのごとく今自民党政権に襲いかかっている。やることなすこと後手ばかり、何故か国のリーダーたちは、現場に出ない。役人の報告だけを聞いて指示を出す。重要会議を欠席して、地元の新年会に出ていた小泉進次郎や大臣たち。これはもう語るに落ちるしかないと言うしかない。決死の覚悟というが、一国のリーダーたちには、この覚悟がなければならない。へらへら笑ってんじゃないぞと言いたい麻生財務相。チャラチャラ隣に話しかけて笑っている茂木外相、いつも寝てんだか起きてんのか分からない河野防衛相、検事総長への人事を、書類でなく口頭で決裁したという。法治国家としてありえない森法務大臣、我々はアマゾンの原住民ではない。もっとも原住民の方が、リーダーシップの在り方がしっかりしている。私花粉はあきれてものが言えない。厚労大臣の加藤勝信は次の次の総理大臣候補と言われているようだが、顔が笑っている。本気度がない。いま、そこに起きている大事が分かっていない。閣僚みんなクルーズ船の中に入れよと言いたい。官房長官・菅義偉なんかは、すっかり「花見の会」の対応で疲れてしまっている。大実力者だから陣頭に立ってほしい。私花粉はもう目を開けることも、息もできない位になっている。浅田真央ちゃんがフラメンコを踊っている、CMの商品「ナザール」を買って、鼻からプチュプチューと入れたが、あっという間に出なくなった。1680円は高過ぎる量だ。地球温暖化による異常気象、大災害、大火事、大雨による大洪水。南極の温度が18度とか。大自然が人類が生んだ文明社会に対して、最後の通告を始めたような気がする。すでにSFの世界にいるのかも知れない。私花粉はティッシュの箱を持ち歩きながら、ブツブツ言っているのだ。検事総長が権力者の番人になっては、誰もチェックができない。森法務大臣は弁護士である。法律をしっかり学んだのか疑問を感じる。私花粉は人を見ると鼻水が落ちるので、逆さまになったりしている。400字のリングを書くのも大変で、タオルで鼻を押さえている。目は涙でしょぼしょぼだ。集中力を欠いていて。昼喫茶レストランで珈琲を飲みながら、大阪から来てくれた後輩と話をした。そしてサイフを椅子に置いたまま出て行ってしまった。夜仲間と食事をして、いざ勘定となった時、サイフがない、ヤッバーイ、いろいろ思い出しながら、もしかしてあの喫茶レストランの椅子の上ではと思い、駆けつけるともうすぐ閉店、かわいい顔なじみの女性が、ニコッと笑ってサイフを見せてくれた。ヨカッタア~。私花粉はナザール以外の薬を見つけなければならない。今日はケーキを買って喫茶レストランに御礼に行く。又、長いお世話になった歯医者さんが、閉鎖となるのでごあいさつに、とてもお世話になった女性デザイナーの方が、転職するので御礼を言いに行く。春は別れの季節である。私花粉は一人では何もできないのだ。電通は5000人の社員が自宅にてテレワークとか、何か大きな分岐点に立っている。
                                (文中敬称略) 



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