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2019年6月28日金曜日

「終わりは、始まり」

6月28日金曜日の銀座は、台風が残していったベタベタの湿気と30度を超える熱とで蒸し暑かった。私はこれ以上ないというほどお世話になった会社の会長ご夫婦への御礼の品を求めて仕事仲間と有楽町のビックカメラに行き、デジカメを選んだ。62年間の会社通いが終わり、自由人になられたので、ウオーキングの途中に花や蝶や、小さな虫たちの営みを写真に撮っていただきたいと願った。全身誠心誠意の御方で、私にとっては「神」に近い存在だった。18歳で入社してから社長、会長まで62年間毎朝7時20分に出社された。私は時々7時40分に電話をした。必ずその御方が元気よく電話に出てくれた。超優良会社であり、超ハードでもあった。創業して66年の会社、私は創業者の初代社長から、2代目、3代目、そして現在4代目となるまで約半世紀仕事をさせていただいた。和田アキ子さんに出演してもらい、長い間この会社のCMを作らせていただいた。香山美子さんにも出てもらった。そして今、桃井かおりさんに出演してもらっている。ロスアンジェルスに住んでいる桃井かおりさんに連絡を取り出演を頼んだ。まずその会社の製品を使っていただいた。「この商品は最高よ。私、日本に行って何でもやるわよ」とおっしゃってくれて、福島県白河の広大な敷地の中にある工場内や、ホテルを借りて撮影した。監督、撮影、編集は天才「中野裕之」さんにお願いした。この会社の最初のCMは、大巨匠であり、業界のレジェンド「原田徹」監督にお願いし、海外の賞を受賞し創業者によろこんでいただいた。私にとって「神」のような存在の御方が退社されて、私の心の中にポッカリどころか、ドッカリと穴が空いている。ベタベタの暑さの中でビックカメラに行った。カメラに詳しい仲間に一緒に行ってもらった。その後、和光に行った。中国の人が銀座を占拠しているほど居て、タイの人や、ベトナムの人や、台湾の人などアジア系の人々が多勢“銀座の民”となって居た。現在G20が大阪で開催されている。銀座にもその影響か、警備のために動員された警察官が多く居た。今日6月28日より、映画「新聞記者」が上映される。現在の日本では難しいと言われた社会派の映画である。日本にも根性者の凄いプロデューサーが居る。それは「河村光晴」さんである。首相官邸の内部をあらゆる圧力をはねのけながら、私たちにはじめて見せてくれる。あえて参議員選挙直前を選んで上映を決めたと、ある新聞のインタビューで応えていた。主人公の女性記者は、今も官邸の代表に対して、鋭く質問をつづけている。一人でも多くの人に観てもらいたい。リベラルな議員さんたちにも観てもらいたい。賛否は人それぞれが感じればいい。この国は民主主義国家であるのだから。6月の終わりが、何かの始まりかも知れない。



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