「時間ですよ」と「痴漢ですよ」の違いを長い人生の間ずっと疑問に思ってきた。
久世光彦演出、森光子主演の大人気ドラマがあった。劇中必ず女性の入浴シーンがある。
私は女性の全裸の姿を見る趣味はないが、銭湯に行く習慣はあった。
ドラマの主人公の商いは銭湯であるからして当然入浴シーンがあってよいのだが、番台に船越英一郎が座って女性のオールヌードをずっと見ていても全く「痴漢ですよ」にはならない。
又、女性達も番台にどんな男性、例えば2代目のお兄さんとか、いかにも助平そうなおじさんとかが座っていても一つの物体にしか見ないし気にしない。
銭湯の番台に座っていた主人が痴漢でパクられたという話は聞いた事がない。
しかし番台の横から左とん平かなんかがお金を払いながらチラッと見ると「痴漢ですよ」となってしまいお巡りさんなんかにこっぴどく叱られる。女性の心理とは分からない。
後輩の家が東京の井荻という処で銭湯を経営していた。お前の変わりに一度座らせろと命じたらそれだけは勘弁してくださいと泣きを入れられた。
もう一つ分からないのが「水着」と「下着」の境界線だ。
下着ドロボーなんていうのが近代史の中で誠に多い。最近流行っているのは女性を脅して何と下着を脱がしそれを持って逃亡する。捕まえると、教師、自衛官、警察官が上位に位置する。
家の近所の海岸を歩いているともう露出狂みたいな水着とも紐とも区別のつかない女性達が多い、しかも日焼けをするためにほとんど外している。
ずっと立ち止まって見ていると怪しい奴と思われるので横目チラリズムである。
ビキニの水着とブラジャーとパンティの犯罪的差異はどこにあるのかと思ってしまう。
洋服の下につけているから下着なのだろうが両方の形は全く同じなのだ。むしろ水着の方が年々際どくなっている気がする。もし水着を洋服の下に付ける「水着下着」という事なのだろう。
なんだか長引く残暑で頭の中が「水」と「下」の区別もつかなくなってしまった。
一人の下着ドロボーが警察にパクられた、その数なんと3000着。中には水着も沢山あった様だが警察も区別が付かないので途中で諦めたとか。Tバックみたいな水着も多いからだ。
そのドロボーの手口は釣り竿の糸の先にフックをつけて目にした物を引っかけリールで巻いていたという。釣りは魚を釣ると決まっているのにとんでもないドロボーだ。
釣り人風の格好をしていればばれなかった。釣った下着はアイスボックスの中に入れたという。その日の釣果は克明にノートに記してあったそうだ。そのドロボーでさえ、変態の俺が言うのもなんだがこの頃は水着と下着の差がよくわかんねんだよ、最近の女性は見せたがりの変態じゃなんて開き直ったとは実は聞いていない。
かつて吉展ちゃん事件や三億円事件で有名になった警視庁の名物刑事平塚八兵衛が書いていた。その家の女性や奥さんの性格や生活を見るのは洗濯物の干し方と下着の色と柄と形と幅の広さ、薄さでハッキリ分かるんだと。信号旗みたいな派手な下着をダラしなく外から見える様に平気で干しているのは××だとかあーだこーだとか、お育ちと躾のいい家に育った女性は洗濯物と洗濯物の間に見えないようにするとか、室内とかお風呂場にそっと干すんだとか。
アレ釣り竿とアイスボックスを持ったおじさんが家の物干し場を見ながら歩いているぞ、釣り人か否か下着ドロボーか。家には既にビキニみたいな下着をつける女性はいない、いるのは一人のバアバアだけだ。そして夏はだんだん終わっていく。
新聞に連日信じ難き下着ドロボーの記事が載っている。
何故か水着ドロボーの記事はない。「寄せて上げるワコール」は私の大親友の名文だ。
下着ドロボーは捕まった時警察官に「見せてあげる」と言ったとか。その警察署の柔道場はビッシリと「見せてあげる」の一代現代アートの世界となったのであった。
中には男のブラとか男のキャミとかがあったそうです。
すいませんつまらない下ネタでした。猛暑のせいで上と下の関係も分からなくなったのです。いずれ「上着ドロボー」の話も書きます。残暑お見舞、洗濯物注意報でした。
0 件のコメント:
コメントを投稿