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2016年7月19日火曜日

「無法松」




夢とロマンは人間という動物にだけ与えられた特権だ。
何かに夢中になっている人間は永遠の少年であり少女である。
何故宇宙はできたのか、何故地球はできたのか、何故人間ができたのか、神はいるのかいないのか、イエスキリストはいたのかいないのか。
この世は何故ばかりで出来ている。

さてこの男は何故七十二歳で8人目の子どもを授かったのか、ローリング・ストーンズのミック・ジャガーと元バレリーナのメラニー・ハムリック二十九歳との間に子が宿った。
ミックには2014年にひ孫が生まれており、ひいじいさんがパパになるという快挙となる。さすがロック界のスーパースターは全身がバイアグラロックである。
何故授かったのか(?)それは極めて原始的である一つの行為をしただけだ。

日本史上特筆すべき人間バイアグラは数多いが、高貴で高位となると、やはり後白河法皇ではないだろうか。
日本の初代総理大臣伊藤博文は女性ならばもう誰でもOK、手当たり次第であったようだ。伊藤俊輔といってた頃、高杉晋作たちにいい加減にしろ!といつも怒られていたらしい。英雄色を好むというが、それは気力と体力がないと成し得ない。
たとえ百歳になっても若い女性を探求し続けたいと、文豪谷崎潤一郎は食欲旺盛で美食の限りを尽くし、体力維持を図っていた。

人間の夢とロマンの究極は、百歳の男が生涯想い続けた百歳の女性との間に子を授かる。これならミック・ジャガーも伊藤博文も、あの巨根伝説を持つディックミネもマイッタというだろう。
iPS細胞が進化すると可能になるはずだ(?)

恐竜の祖先は鳥とワニだという研究者の一文を読んだことがある。
確かに巨大なワニに巨大な翼をつければ“ラドン”となる。
日本人はきっとこの海を草で編んだ手漕ぎ船でやって来たはずだと南海の黒潮に挑んだが、夢とロマンは一から考え直しとなった。
だがこういう少年みたいな人たちには心から憧れる。

月刊誌「田舎暮らしの本」(8月号)に五十歳からならどこへ住みたいか、そのアンケートで堂々一位になったのは、人口95万人の北九州市であった。
二位は新潟市、三位は高知市、四位は宇部市、五位が豊後高田市、次に栃木市、静岡市、松江市、松山市が同数で続いた。十位は函館市などであった。
地方で第二の人生を歩みたいと思うのは、きっとかつて住んだ転勤先で、すでに生活体験済み、単身で行ったとききっとそこでいい思い出(?)があった。
ウルサイ女房がいなければその思い出に帰りたいという、夢とロマンなのだろう。
が、皆さんウルサイ女房はすこぶる健在なので、このアンケートはあくまで例えばなのだ。

♪〜北へ帰ろう 思い出抱いて 北へ帰ろう…確か徳久広司がこんな歌を唄っていた。待てよ、北九州は東京からは南だった。
♪〜小倉生まれで玄海育ち 口も荒いが気も荒い…ご存知「無法松の一生」だ。
暴れん坊の松五郎は手の届かない軍人の奥さんに惚れてしまう。
戦争未亡人となって更に心の中でずっと想い続けそして死ぬ。北九州といえば男の侠気満載の川筋者。松五郎はその代表であった。
私は少年の頃「無法松の一生」という映画を見て、精神構造をつくる上で大きな影響を受けた。松五郎を演じたのは、名優坂東妻三郎であった。
今でもその影響はしっかりと生きている。

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