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2018年9月12日水曜日

「フランクフルトと牛タン」

フランクフルトの女。こう書くと映画の題名のようだと思うはずだ。ドイツ人のかなり芯の強そうな女性が主人公。が昨日夜10時半過ぎ新橋から乗ってきた女(あえてオンナ)は、窓側に座っている私の隣にドーンと座った。 まるで芯がない。かなり酔っているのかダラシネェーって感じ。白いショートパンツ。白い花柄の入ったストッキング、長めの茶髪はオヤツはカールみたいにくるくるとカールされている。淡いピンクのブラウス。ガチャガチャと3種類のネックレス。両耳からブランブランと大きなゴールドの輪。足底の厚いポックリのような、白いロングシューズ。当然両腕にもガチャガチャ。チワワを大きくしたような毛むくじゃらのバッグ。人形みたいなのがいくつか付いている。年の頃は28歳〜32歳くらい。やや太め、背が低め、何しろ座り方が強烈で私の存在は全くムシムシコロコロ、で右手にフランクフルトが白い紙の中から出ている。その中から赤いケチャップの小さな入れ物、ブチュっと割ってフランクフルトソーセージの頭の部分(つまり紙から出ている部分)にベタベタとつける。 次にマスタードのような入れ物、ブチュっと割ってケチャップとの混合ダブルスがさらにベタベタと盛り上がる。座ってから品川駅までの間にそれを完了。バッグの中から器用にまるでパチンコの台みたいに、キラキラピカンピカンした 入れ物に入ったスマホを出して見始める。かなり酒臭い。私は現在13日目の禁酒中なので、昨夜知人の女性社長の博士号取得の御祝いの席でも水とウーロン茶。(肝機能がどっと出た疲れで低下。ガンマGTPは1000に迫っていた。毎年のことだから禁酒さえすれば大丈夫。) 一昨日いつもお世話になっている知人&友人と、東京都担当だった、某新聞社の記者の方が神奈川、主に川崎担当になった。知人&友人がかつて神奈川を仕切っていたので伊勢佐木町に詳しい。でもって「たん右衛門」 という牛タンの専門店で改めてヨロシクの席へ。ガァーンと衝撃、カウンターの前の透明な冷蔵ケースの中に熟成中の牛タンが、ズラリズラリと金具のフックで吊られて勢揃いしている。生々しいリアル感、 オオでかいぞ牛の舌は、よくイタリアンレストランに生ハムが吊り下がっているが、それよりもややでかい。仙台はアメリカ牛が多いのだが、この店は和牛だとか。旨い!肉厚の牛タンが柔らかく歯ごたえ十分に出る。ステーキみたいに大きい。合鴨やシイタケも出る。旨い!そしてシメは牛タン雑炊かテールスープ。私はスープ、その時日本酒一合(八海山)をコップに冷やでもらったが、一口で体はまだ飲みたくないと言った。かなり広い店、牛タンはここがNO.1かもと思った。さて、フランクフルトの女は、品川駅少し手前からフランクフルトにガブリとかじりついたが、マスタードがいきなり口の中にまとめて入ったのか、ウオ、効くみたいな言葉を発しながら、太いランクフルトにかじりつきながら、いびきをかいて眠ってしまった。身につけていたイロイロはすべてスーパーブランド品だと思う。グーグーとしてしまったので、ゆっくり観察できた。気がつくと靴を脱いでいて、その靴に両足を乗っけていた。品川駅をやや過ぎて、ガタンと揺れた時、本能的に(?)フランクフルトの残りを食べ始めた。通路の横の男二人は、サントリーの角ハイボールと、タカラ缶チューハイロング缶をしみじみと飲んでいる。つまみはイカ天揚げとうずらの燻製、一人は湖池屋のカラムーチョと、ビーフジャーキー。フランクフルトの女は、な、なんと川崎で降りて行った。ヨロンヨロンしながら。白いストッキングの足元に赤いケチャップがついていた。女はキモチ悪いのか、ホームの階段下にペタっと座っていた。フランクフルトの食べ残しをしっかり持って。牛タンの好きな人はぜひ伊勢佐木町の「たん右衛門」へ。フランクフルトは、ドイツのフランクフルトで。グェ〜としない状態で。顔をよく見ると、アナウンサーの徳光さんが女装した感じ、下半身は志茂田景樹さん風であった。


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