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2018年9月25日火曜日

「タイガーウッズとハイヒール」

昨夜禁を破って23日振りにいつものグラスに酒を入れた。禁酒中飲まずにいた、オールドパーの貴重な残り分をオンザロックで。あと7日と心に決めていたのだが、大ファンであるタイガーウッズの優勝のニュースを見て、涙がたまり興奮した。大ギャラリーと共に、18番ホールに向かうウッズ、最終日には決まりの黒のスラックスに赤のポロシャツ、勿論ナイキのマーク付きの黒のシューズ、やっぱりナイキのマークはタイガーウッズがいちばん似合う。女性スキャンダル、腰痛の手術5回、薬物の副作用、歩くのもままならない体から遂に復活した。アメリカのニュースでは、スポーツ界において歴史上最大の復活とアナウンサーは叫んだ。日本と違って、アメリカは失敗に対して寛容である。大ファンの私は乾杯をしなければならないと思い、オールドパーを飲んだ。久々にノドから食道、そして胃袋に染み込むウイスキーは、たまらなくしびれた。全身がこの味を待っていたぞと声を上げた。文豪永井荷風は、名作「断腸亭日乗」の中で男の人生の三楽を書いている。(一)読書、(二)好色、(三)酒。(一)と(二)は駄目だが、(三)は楽しんで来たし、これからも楽しむ。タイガーウッズは病的に(二)を楽しんだがあくまで病気の一つであった。ウイスキーは1杯だけにした。その後1本の映画を見た。メキシコ映画「ハイヒール」音楽は坂本龍一さんだった。官能的に唄って大歌手となっていた母親、若い頃はたくさんの男と浮名を流した。娘に会いにメキシコに帰って来た。娘は27歳になりテレビ局のキャスターになっていた。そのテレビ局の社長はかつて母親の愛人であった。娘はその社長と結婚していた。メキシコ独特の極彩色の世界、母と娘の愛情ともつれ合う感情。タイトルデザインが抜群に良かった。秀逸だったのは女装した男が大歌手の母親のセクシーな歌い方を真似をして唄うシーンがよかった。シャネルの服、バッグ、メガネ、ココ・シャネルはココというシーンに生きていた。坂本龍一さんの音楽もさすがにいい。映画は思わぬ結末を呼ぶ。


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