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2010年10月8日金曜日

湘南の嵐便り 「松岡正剛」


松岡正剛氏


ある高名な哲学者がこんな事を書いていた。

私の人生で唯一自分を誉めてやりたいのは本を読まなかった事だ。
悪い活字、悪い文章程精神衛生上悪影響なものはないからと。

しかしこれは万巻の書を読んだ人のみに許される超一級のジョークだろうと思う。


我が国にとんでもない知の巨人、読書の超人が一人いる。
名を松岡正剛という。66歳である。


松丸本舗の書棚

本の海を泳ぎ、本の山を登り、本のピラミッドを建てる。
あらゆるジャンルの本を読み、整理し、系統だて分類しその上で空間の中に本の迷宮回廊を作り上げる。

丸の内丸善4Fに松丸本舗という松岡正剛が独自の視点で選別配列した奇跡的な書棚のコーナーがある。それはまるで計画的完全犯罪の様に謎めいてなおあらゆる仕組みが施されている。


一見好き勝手の様に、そう子供部屋の本棚の様に置いてある。
躾の厳しい親なら本棚をキチンと整理しなさいと叱られるだろう。
本の題字すら読めない本もある。
人間の心理として読みにくいものは見たくなるものである。

横のものは縦にしたくなる、縦のものは横にしたくなる、あえて分類をしていないものは分類したくなる。

売り場のベテラン女性にこれで売れますかと尋ねると、ウフフフとだけ言った。
私は大好きなパンクロック作家「町田康」の本をその日二冊買った。ずっしりと重い一冊700ページ、かつて私が読んでコレは誰かに勧めたいと思っていたからだ。
一冊は「告白」、一冊は「宿屋めぐり」、一冊は友人に、一冊は知人にプレゼントする為である。


「町田康」の本を手にしてそうかこの空間はパンクロックなんだと思った。




一日中居てもタダで楽しめる、松岡正剛という人間図書館なのだ。

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