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2016年3月14日月曜日

「二百歳」




三月十一日(金)はそれぞれに東日本大震災を悼んだことだろう。
灰色の寒い日であった。
私は千葉にある老人ホームに居た。
二時四十六分私は打合せをしていた。

詳細を記すことは出来ないが、驚いた話をそこで聞いた。
その日、百二歳のご主人と九十八歳の奥さんが入居の申し込みについて話をしに来たという。何故足して二百歳になるご夫婦が来たかといえば、ご夫婦の子どもたちが先立ってしまったからだ、それ以上はプライバシーの問題があり聞くことは出来なかった。

長寿の幸といえばこれ以上の事はない。
が、稀なる人生の有様に複雑な思いを感じた。人間の生命とはつくづく考えた。
今防災について少しばかりお手伝いをしているのだが、地震ばかりはいつ起きるか分からない。一分後かもしれないし、一日後、一週間後かもしれない。
私がお手伝いしている会社がスローガンにしている「事前防災できることからはじめよう」、このことを実践して行くしかない。

五年前の3.11の時一番役立ったのは、手巻き式のラジオ&懐中電灯だったのを思い出す。一晩中グルグル回していた。停電したテレビよりラジオの方が役立った。
不思議と死への恐怖がなかった。
人間は全く想像出来ないことを体験したり、映像で見てしまうとあらかたの神経が思考停止するらしい。

あなたは今いくつですか?百二歳まであと何年ですか、九十八歳まであと何年ですか。
老人になるまでは長い、が老人でいるのも長い。
自分の中にある乾電池の使用期間を知ることはできない。

子どもや女性に呼子を持たせてください。
当然、老人にも。これ事前防災の基本です。
次にペンライトを一本、いざという時のために逃げ足を鍛えてください。
毎日少しでも歩いてください。これ基本中の基本です。

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