NHKの大河ドラマ「花燃る」が低視聴率にあえいでいる。
少しずつ良くなっていくだろうと思っていたのだが、どんどんよくないことになって来た。吉田松陰の松下村塾が学園青春ものみたいになって来た。
友だちが山口出身で私が萩を訪ねた時、松下村塾に連れて行ってくれた。
野山獄などはテレビドラマと違い人間一人がやっと入れる位の狭さであった。
犬小屋に近い。松下村塾もただの一軒家であった。
小さくて狭い、日本人の平均身長は155〜157センチ位だったのではないだろうか。
日本女性は150センチ前後だと思う。
だがあの頃の日本人にはギッシリと志というものが詰まっていた。
長州人は議論好きである。友人と酒を飲んでは朝までいろんなことを話した。
高杉晋作と木戸孝允の家は近い。空地にはなっているが広くはない。
吉田松陰は第一級の教育者であり、王陽明の影響を受けた行動主義者であった。
学問は行動をしなければ意味がない。
陽明学は三島由紀夫にも大きな影響を与えた。
伊藤利助はやがて日本国第一代総理大臣となる。
女性に対する行動力は並外れていたという。
松下村塾の歴史はわずかな月日だが吉田松陰の教えは濃密であったのだろう。
人物の個性を見抜く力が抜群であったという。また、ホメ上手でもあったと伝えられる。
NHKのドラマの主人公役たちは皆180センチ近くある。
それがどうしても気になってしまう。
手の付けられないスケベの伊藤利助役の「劇団ひとり」が秀逸である。
「そうせい公」といわれた毛利敬親役の北大路欣也の声がソフトバンクの白い犬の声と重なってしまう。
松下村塾に行った時こんな思い出がある。
友人の車はポンコツのフォルクスワーゲン、ひっぱたいてもラジオが聞けない、丁度プロ野球の日本シリーズ第七戦をやっていた。
長嶋監督の巨人が勝てば4勝3敗の大逆転優勝だった。
オイ、ラジオ、ラジオと私は叫んだ。鳴らねえんだよと友人はいった。
どこかラジオはと見回すと松下村塾の側に売店があり小さなテレビがプロ野球を流していた。二人して急いで入った。
一打逆転満塁の大チャンスに淡口憲治が左のバッターボックスに入っていた。
ピッチャー投げました、淡口打った、あっ、ピッチャーゴロで併殺です。
ということで長嶋巨人軍は日本一になれなかったのです。
入ってはいけない柵をもぐって松下村塾の畳の上に大の字になったのです。
すすけた畳の臭いが今でも残っています。
NHKのドラマを見るたびそのことを思い出すのです。
友人は元気にリハビリ中、庭いじりをしていて倒れたのです。
中央大学出身の男です。三白眼で少し出っ歯です。
見かけたら無理をするなと声をかけてやって下さい。
身長は178センチ位です。
恵比寿で映画の上映会をやった時、山口県からバイクに乗って見に来てくれました。
確か京都に一泊して。長州人はそんなウレシイ行動力があるのです。友遠方より来たる。
その恩返しに今年は山口に行きたいと思っている。秋の萩はいい。萩焼は大好きだ。
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