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2015年9月24日木曜日

「九月二十三日の事」




今年も残り100日を切った。
過ぎ去った265日は早く感じることもあれば、遅々としていたような感じもある。

海岸に行って石ころを手にして海に向かってそれを投げた。
水面に平行に投げると石ころが海面を一回、二回と飛ぶ。
上手くいくと三回、四回となる。

水切りというのだが、回数を多く得るためにはなるべく平っぺたくて軽いのがいい。
重い石はどぼんと沈む。
それに驚いたのか(?)ボラの子がピョンピョンと海から飛び出す。

午後四時頃投げ釣りをする人がいたが何も釣れていない。
聞けば何日も釣れていないのだとか。お目当ての貝殻は見つからなかった。
未だ100日近くもあると思い少し大きい石を手に遠投した。
やることはやってやるぞー!と、石はそれほど遠くまで投げれなかった。

休みの間少年たちの野球の試合や練習を見て回った。
監督に怒鳴られ叱られ続ける少年たち、その度に大きな声でハイ!ハイ!と帽子をとって頭を下げる。
少年たちは誰にでも帽子をとってコンニチワとかアリガトウゴザイマスと頭を下げる。
早朝から暗くなるまでハードな練習をする。連休などは無い。

コラー何やってんだボールを怖がってちゃダメだっていってんだろー、コラー、コラー、コラーが続く。監督の声はすこぶる甲高い。
ずっと見ていると自分が叱られている気がした。

今年もあと100日を切った。
少年たちに負けないよう私も自分への練習をしようと思っている。
海岸にあるサイクリングロードにはマラソンの練習をする人々が黙々と走っている。
一方は江ノ島に向かい、一方は富士山の方に向って。

五輪真弓の名曲「恋人よ」を思い出した。走る人のことを“マラソンマン”と歌った。
女性も多いがマラソンマンでいいのだろうと思った。
海の上にポツン、ポツンと動くのは波を待つサーファーたちだ。
海を離れ家に向かうとき、少年たちを叱る監督の声を思い出した。

野球に上手くなりたかったらボールから逃げんじゃないヨオ!
そうです、何事も逃げたら負けなのです。楽に生き抜ける人生なんてありゃしない。
失敗したってドンマイ、ドンマイだ。

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