今、真実が明かされる!戦中の秘密戦、謀略戦の全貌。
戦争を裏で支えた影の兵器開発基地「消された研究所」を関係者がカメラの前で証言する。
2012年作品・長編ドキュメンタリー映画(カラー240分)監督・編集・楠田忠之
「陸軍登戸研究所」陸軍登戸研究所とは?
1919年第一次世界大戦終結直後、日本は直ちに毒ガス兵器の研究を開始、東京新宿戸山ヶ原に「陸軍科学研究所」を発足させ、諜報・防諜・諜略・宣伝的行為及び措置に対応できる資材や兵器の発案に励んだ。
1937年には陸軍参謀本部第二部八課(諜略課)が生まれ、神奈川県川崎市生田の丘陸地に「登戸実験場」が設立。
この実験場は後に「陸軍科学研究所」となり秘匿名では「登戸研究所」と呼称された。
研究分野は徐々に広がり所員も1000人に及ぶ。
殺人光線、毒物や爆薬の開発、渡洋爆撃の代案としての風船爆弾、中野学校(スパイ養成所)と手を組んでの偽札製造など、多種多様な秘密兵器が発案・開発された。
また、中国に出張しての生体実験も行い「登戸研究所」は戦場から遠く離れた場所にありながら、その歴史に血の汚点を残した(DVDジャケット原文ママ)。
戦争とは一億総国民動員のことであった。
老人から子どもまで出来ることは何でもやらされたのだ。
このドキュメンタリー映画には当時「登研」に勤務していた人間が登場する。
80〜90代までの人々がいままでそっとしまっていた過去を喜々として語る。
「登研」の跡地は現在ある有名私大となっている。
その下には生体実験された中国人、ロシア人(丸太と呼ばれた)たちの残虐、悲惨、残酷な死が眠っている。日本が上海でいかに悪行の限りを尽くしたか、阪田機関、杉機関、梅機関、そして児玉機関などが戦争終了後、金・銀・財宝を奪略して帰った。
蒋介石政府の影の組織(中国マフィアやチンパオという暴力団)が暗躍する。
里見機関の阿片による莫大な利益が軍にもたらされる。偽札が国家を支える。
現在日本の代表的印刷会社や製紙会社は偽札印刷によって財を成して行く。
老人たちが生々しく語る裏面史は戦争の正体を暴く。
但しこれだけで話せない、墓場まで持って行くという話も多い。
世界各国の偽パスポートも寸分狂いなく作る。
妻たちもなつかしき思い出のように「登研」を語る。
上海の影の機関を動かしていた中に影佐禎昭中将という軍人がいる(アヘン・スパイ・テロなどの政治工作を担った「梅機関」の創設者)。
現在自民党幹事長谷垣禎一の血脈である。戦犯12人のうちの1人であったが病死した。
児玉機関の頭目であった児玉誉志夫は持ち帰った財宝を金に変え鳩山一郎に献金した。
その後、日本の黒幕となった。
このドキュメンタリー映画を観ると現在の政財界のルーツが分かる。
時代がかった一億総活躍時代を目指すというメッセージが国家目標として発せられた。
一億総動員で働けとも読み取れる。私たちは戦時下の国民となった。
「登研」に変わる極秘の研究所がどこかに生まれているのだろう。
現在の日本を動かしている本当の支配者は、魔都上海の闇の世界にいたものであるはずに違いない。彼等闇の生き物はアメリカと密に繋がっている。
さて、次の首は誰にするかと舌なめずりをしているのだ。
映画「陸軍登戸研究所」は2012年第86回キネマ旬報ベストテン・文化映画ベストテン第3位に選ばれた。7600円+税で日本の過去と未来を見ることができる。
昨日私はこの映画を観ながら上海での夜を思い出した。
羽根つきで大きな円形となって出て来たギョーザは絶品であった。
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