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2020年1月27日月曜日

第12話「私は2153人」

私は「2153人」この2153人だけで、世界人口の60%46億人の富と同じだ。ボクシングの聖地後楽園ホールが超満員になると2000弱だから、ほぼそれ位の数である。私2153人クラスの超〃〃〃〃〃〃〃〃〃〃超富裕層になると、「吉野家」の特盛牛丼、辻堂「大関」の特上ロースカツ定食(とん汁付)銀座「共楽」の特盛チャーシュウワンタン+メンマ、新富町「寿し辰」の特上ちらし寿しや赤坂「ローリーズ」の特大ローストビーフなどを、何何百年も食べ続けられる。もうやんなっちゃうほど食べられるのだ。地球上には一日何も食べられない子どもたちが何十億人もいる。私2153人はそんなこと知っちゃいない。もっと、もっと富を増やしたいのだ。いちばん富を生むのが戦争だ。平和な世などは許せない。46億人の民などは、バッタやイナゴの集団みたいなもんだ。私2153人は悪魔なのだ。先日レイトショーで、今年度アカデミー賞の最有力候補の映画「パラサイト」を観た。すでにカンヌ国際映画祭の最高賞、パルムドール賞を受賞している。アカデミー賞はハリウッドで制作した作品にしか与えられて来なかった。もしこの韓国映画が受賞したら、ハリウッドは大成長したといえる。他の有力候補に「ジョーカー」とか、「アイリッシュマン」がある。アイリッシュマンはハリウッド制作でなく、ネットフリックス制作だ。私2153人のほとんどは、ユダヤの資本家、アラブの王族、華僑やインド人だ。私2153人は実は日々恐怖心でブルブルしている。世界の人口は貧しい国々で爆発的に増加している。その中からきっと絶大な力を持った人間たちが、私2153人をやっつけろ、やっつけろ、となるだろう。食べ物の恨みは恐い。特大、特上、特盛の恨みを持って私2153人を、やぶ蚊を殺すようにフマキラーの殺虫剤みたいので総攻撃して来るだろう。どこへ逃げても簡単に探し出されるだろう。私2153人の動きは鈍い、何故かといえば、超特大の富を背負っているからだ。私2153人を総攻撃して来る時のテーマソングは、西部劇の名作「リオ・ブラボー」の主題曲皆殺しの歌だろう。きっとそうに違いない。ポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ主演といえば、かつて「殺人の追憶」という名作があった。最高のコンビだ。半地下生活をする貧しき家族が、550坪の超豪邸に住む家族を……(観てのお楽しみ)「アイリッシュマン」は、名作「グッドフェローズ」のメンバーを再集結だ。両作を見たほうがいい。監督マーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、アル・パチーノ、そしてジョー・ペシだ。貧者の臭い階段というモチーフで格差社会をパラサイトは描いた。あの家の子汚れて臭いとか絶対に言ってはいけない。ヤクザ者の世界ではオマエサクイ(臭い)なと言われたら、殺すぞということになっている。裁判で臭いと言われたから殺したと言うと、かなり減刑されるはずだ。臭いという言葉は最大の侮辱なのだ。私2153人は超高級のオーデコロンの香りでかなり臭いはずだ。だから見つけるのはたやすいはずだ。アカデミー賞は、きっと「ジョーカー」だろう。これも凄い名作である。主人公はやはり貧者だった。主演のホアキン・フェニックスはこの役を演じるために20数キロ減量したという。私2153人は今夜も枕を高くして眠れない。今夜の食事は貧しく、イワシとイカの煮付、ヒジキ、ジンタ(小アジ)のから揚げ、豚レバ煮込み少々と漬け物(白菜)浅利のみそ汁にした。

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