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2010年6月7日月曜日

人間市場 体重計市


体重計に乗ってみる、あなたは何㎏ですか。
70㎏、60㎏、50㎏に人それぞれの重さがある。だがその重さの中に人生の重さは入っていない。人生への希望、絶望、夢やロマン、苦悩や煩悩、犯した罪、放ってしまった言葉の責任、欲望や歓喜、挫折や蹉跌、淡い恋や深い愛、諦めや決意、出会いと別離への想い、全ての運命と宿命と天命は体重計の目盛りには表示されない。

心の重さが計れたらどうだろう。朝起きる、体重計に乗る、体重73.2㎏+無念1.2㎏+引きずる愛1.8㎏+諦め0.8㎏なんて具合に計れるとその一日の心の在り方が設計できる。希望は人生を最も悪くする言葉だと言った人がいるが人間から希望を失ったらただの動物ではないかと思う。そうか人間は単なる動物なのだ。なまじっか希望とかを持つからいろんなストレスが生まれてしまい人を苦しめたり苦しんだりする。

食べて飲んで眠る、これが基本なのだ。
これに欲を加えるから厄介な事になる。もっと旨い物を食べたい、もっと旨い飲み物、もっといい服着て、もっといい処で眠りたいとなると、一人より愛する人と眠りたいと思う、子供が出来たりすると少しでもいい幼稚園へ、小学校へ、中学校へ、高校へ、大学へそしていい会社へとエスカレートして行く。その親の思いはとどまるところを知らない。しかし体重計に期待される子供の苦しみの目盛りは現れない。

バックシャンという言葉がある、後美人の事。街を歩いていると後ろ姿が美しい女性がいる。何気に早足となりその女性を追い越して顔を見ると99.8%位は期待を裏切られる。だがしかし美人=心の美人とは限らない。美人は99.8%位の割合で幸福にはなれない。朝も昼も夜も美人と一緒だったと息が詰まってしまう。それに育ちが違うといよいよ疲れてしまう。私の統計によると45日に一回位美人と会うのがいいらしい。丁度ケンタッキーフライドチキンを食べる人の統計が45日に一回位食べたくなると言う。

一生長く付き合えるのは時としていい女に見えるのがいいらしい。
吉野家の牛丼あたりが分相応といえるのだ。食べる気になれば毎日でも食べれる。盛り蕎麦の様な味の女だろうか、時々海苔などパラパラかけてやると急にざる蕎麦になり一気に美人になる。ずーっと美人はいつか若い頃は美しかったのにねと言われるがバックシャンはその逆になる。昔はダサかったのにこの頃随分キレイになったわね。もしかしていい人でもできたのかしら、羨ましいわなんて言われる。

女は付き合う男、一緒になる男によってどんどん変化する。体重計に美しくなった分、そうでなくなった分が表示されるといい。体重52㎏、意地悪度1.5㎏とか性感度アップ1.8㎏とか。絶望度は表示されない方がいい。今年の一月から本日五月二十六日まであっと驚く美人は銀座で一人も見かけなかった。多分私の統計に間違いはない。

先週、不動裕理選手優勝!18番のパットがカップにピタッと寄った時は万歳をしたもんだ。凄く美しいがんもどき顔であった。美人度+2㎏位だった。

亡き父が亡き母によく言っていたそうである。
お前は本当に不細工だが時々はっとするほど細工が良く見える日があると。見た目や顔や家柄で選んで幸福になった男は、ほぼいない。

この文章は五月二十六日、新橋演舞場の歌舞伎観劇の幕間に書いている。
こちらは女形みんな遠くから観るとすこぶる美人ばかりである。海老蔵、勘太郎、七之助、伝統芸とはいいものだ、いよ!成田屋、中村屋と叫んでいた。間違っても吉野家なんて言ってはいけない。

2 件のコメント:

sakon さんのコメント...

銀座で良い女性がいないのは、東本さんのレベルが高すぎるんじゃないでしょうか?笑

sakon さんのコメント...
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