新聞業界の凋落が激しくなってきている。一応信用できる協会として一般社団法人日本ABC協会というのがある。それによると新聞発行部数ダントツトップの読売新聞の部数減が激しい。2月だけで前月に比べて15万部近く減った。前年同月比では43万部近いマイナスで直近の1ヵ月で年間の3分1を減らしたことになる。販売店へのいわゆる押し紙を入れると実数はもっと減少しているはずだ。かつて読売ジャイアンツ、朝日インテリ、毎日ノンポリ、産経右翼と言われていたが、人はそれぞれ新聞を読んでいた。新聞のレイアウトや紙面づくりは、読売がいちばん上手い。また、コラムに使う写真は秀逸である。先週末「チワー、スミマセン。新聞ですけど夕刊だけでも3ヵ月取ってくれませんか?」と、洗剤やら何やらを持って来た。「オレンチは“アカハタ”だから」と言うと大抵「そうすか」と言って引き下がる。これは逃げ口上。職業柄、読売も産経も読む。朝日、日経、東京は定期購読をしている。私のお世話になっている広告代理店の社長が、すかいらーくやガストなどのグループで無料で読売新聞が読めるサービスを考えて大成功した。ビッグアイディアである。人間の知識向上にも大いに役立っている。新聞は一部勧誘するにも大変な時代となっている。スマホやiPadで十分だと言う人が多い。ルノアールというサラリーマンのオアシス的な喫茶店がある。客のほとんどが新聞と煙草を楽しんでヒマつぶしをしている。一種独特の雰囲気があり、女性には入りにくい。私はルノアールのミックスサンドが大好きで時々入る。マッタリしたムードの中で食べるミックスサンドは格別によくできている。一度ぜひ立ち寄ってください。ルノアールは上場企業だが、主語のない文章の世界、主役のいない映画の世界、無気力と怪しげな金儲けの、独特の世界が観察できる。サラリーマンからは、ケ・セラ・セラのように感じる。そんな虚無感を肌で感じる。そして裏社会の人たちがどんよりした目を光らせている(見ればすぐ分かる)。喫茶店「ルノアール」と絵画の巨匠「ルノワール」は、えらい違いなのだ。今朝「ケ・セラ・セラ」を歌ったドリス・デイが死去したニュースを見た。アメリカファーストの代表のような歌手&俳優だった(97歳没)。
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