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2019年5月24日金曜日

「それでもかつては少女だった」

私はこの世で何が苦手かというと、旅行帰りのオバサンの集団だ。何十羽もいるニワトリの小屋の中に入れられた気分になる。今朝、熱海方面から来た列車の中の3分の1ぐらいがオバサンたちによって占拠されていた。背中に痛みがあったのでグリーン車に乗ったら、そこは「ギャハハハ」「グファファファ」の大合唱。なかには缶ビールを飲んで二日酔いを治めているヒトもいる。靴を脱いだ足を出して豪快に飲んで、大声で笑う。きっと何かの大会かなんかに出たのだろう。賞品らしき物を広げてはギャハハハ、ギャハハハ。大の苦手だが、人間の生態を観察するのが仕事でもあり、興味もあるので隣の車両に行かず、真ん中の空席通路側に座った。このヒトたちもきっと数十年前は少女だったのだろうと思うのだが、イメージがわかない。「チョット、ウルサイワヨ。他のヒトにご迷惑よ」なんて言うヒトもいる。が、昨晩の宴会での何かしら面白いこと、恥ずかしいこと、イケナイことを思い出し合っては、数十羽のニワトリが一斉に羽ばたいたように大騒ぎとなる。小田原の鯛めし弁当とかを食べているヒトの顔にはデンブが付いている(鯛めし弁当の中に入っている)。臭えと思ったのは、列車が大船に着いた頃。漁師さんのところで買ったというアジの開きとかイカとか金目鯛の干物などを広げて、ビニール袋に分けて「アンタ、コレモッテカエッテ」と言ったときだ。プーンと干物の臭いが朝刊を読んでいる他の乗客や、PCを打っている乗客やお化粧をしている乗客たちに襲いかかる。すでに“ハジライ”とか“マナー”とかは忘れている。“オソダチ”なんか知るよしもない。背中が痛いから振り返りたくても振り返れない。大船、戸塚、横浜と少しずつオバサンは減っていった。静かになったそのあとには、ゴーゴーとイビキが聞こえた。もう一度考えた。このヒトたちも数十年前は青春時代の中にいて、恋やら愛やらを感じていたのだろう。みなさん、いい週末を。温泉旅行なんかを是非。


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