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2020年4月8日水曜日

第47話「私は映像」

私は「映像」である。午前三時五十五分十一秒TBSのニュースを見ている。そこにはニューヨークで新型コロナと戦う、病院のスタッフたちの悲惨にして、強烈。そして献身的な姿の真実を見た。若者の命が重症化となり急速に悪化して、失なわれて行く。必死に人工呼吸器とか、エクモとかいわれる器具が、取り付けられる。太い管が何本も激しく動く。防護服が無く黒いゴミ袋をポンチョのようにして身につける。医療用マスクは無く代替で防ぐ。又医療用のメガネも無く、スキー用のゴーグルで目を隠す。勿論手袋も不足している。つまり病院に病院の器具が無いのだ。続々と運ばれてくる感染者。私映像はこの医療崩壊の現場を、世界中のリーダーたちはきっと見たはずだと思った。いまだかつてないウイルスの恐怖を見て、都市封鎖を徹底させる指示を出した。きっと日本のリーダーや、オリンピックの関係者も見たはずだ。が、こんなヤバイのが国民にバレたら、オリンピックどころじゃない。様子を見ることにしようとなったのではないか。世界のトップであるアメリカが、まさか、まさか、まさかとなっていてビックリした。我が国の内閣官房の情報収集力は、世界でもトップクラスという。新型コロナウイルスを甘く見て、水際で防げると過信していた。オリンピックがパァーになっちゃうと思い、毎度、毎度の忖度と隠ぺいとなった。小池百合子知事は、都知事選を七月に迎えていて、勝利は不確かだった。自民党都連は反小池百合子で固まっていたはずだ。ニューヨークの映像を見た小池百合子知事は、一大機会が来たと思ったと思う。五輪誤輪になったのはここからであると、私映像は思うのだ。戦争は一瞬の見誤り、一瞬の判断ミス、一瞬の隙きが大敗北となる。ミッドウェー海戦の大敗北は、日本軍の過信と、魚雷にするか、爆弾にするか、指揮官の判断ミスが大きなロスタイムを生み、アメリカ軍に攻撃体勢を生む時間を与えた。そして大敗北となった。朝からステーキを食べている国と、メザシにタクアンの国では、勝負になるはずがない。私映像は昨日夜総理大臣の記者会見を見ていて思った。あらゆる怪しい数字、オイシイ言葉より、アメリカの医療現場の崩壊映像、若い人でも猛烈な痛みで命を失う映像を、日本全国にある、いろんな会社の映像広告の変わりに見せたら、一瞬にしてみんな家の中にいようと思うはずだ。結局小池百合子都知事の一人勝ち。私映像が敬愛するルー大柴さんみたいに、英語と日本語を、ミックス交ぜて三つの密という言葉を残した。政府もこの言葉を使わずにはならないこととなった。密閉、密集、密接。私映像は新型コロナウイルスで終るかも知れないと思った。すべては五輪のために立ち遅れた。ある人は、ちゃんと検査をしたら本当は何十倍も感染者が出るといった。200万円とか100万円とか、ややこしい手続きをしている内に、出血多量で会社も店も、人々も終ってしまう。ドイツは三日で本人の手に支給、日本国は早くても二ヶ月後位、それも手続重視、書類重視の役所に行ってのことだ。公務員の役人にとって書類は命、天と地が引っくり返っても、公文書や重要書類は残すのが掟だ。戦時下の大統領として有名な、フランクリン・ルーズベルトは、四期在任した。残した数々の言葉の中に、「嘘を何度も繰り返しても真実にはならない」と。戦時下一年間、ラジオから国民にメッセージを送りつづけたという。トランプ大統領でも二時間かけて記者に応じる。ハイ時間です、次があります、ハイここまでと仕切る記者会見に、緊急感は、ない。やってる感だけだ。(七日間で四回だけ)ホントは、何時間でも応じたいと総理大臣は思っているかも知れない(?)。次に予定がが定番の仕切りだが、首相動静を見ると、七時か八時頃には家に帰っている。(又は官邸泊)私映像は日本のスポンサーに、屋外広告の映像を、アメリカの医療現場の映像に変えることをお願いしたい。何か笑える話、明るい話を書きたいと思っているのだが。東海道線の中もガラガラであった。誤輪(オリンピック)がなければと思う。海外メディアは一斉に日本政府の対応が後手後手で、とんでもないことになると報じている。岩手県と島根県、鳥取県は今だにゼロ、ヨソから決して来てくれるなとガードを固めている。昨夜、名作「ベニスに死す」(ペニスに死すではない)と「大人は判ってくれない」を見た。何度見てもいい。私映像は映画があれば、狭い所に何年間でもいられる。実は孤独に強いのだ。


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