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2014年10月16日木曜日

「バッティングセンター」


※イメージです


夜七時にハリ、お灸、マッサージの達人がサイレンを鳴らして来てくれた。
まるで東名高速道路の突貫工事のような治療が始まった。

腰痛持ちのくせにちゃんと付き合ってこなかったのだ。
一日何時間もテーブルに座り原稿を書く、その時不自然な姿勢で腰をひねっていた。
自分ではそれがピッタリ馴染んでいたのだが。
右側にテレビ画面がありずっと付けていて、時々それを見る姿勢も悪いらしい。

達人は誠心誠意、汗だくとなり、突貫工事をしてくれた。
おかげでかなり楽になった。というより地獄で仏様に会った気分だ。

テレビをつけるとビートたけしの「アウトレイジビヨンド」を映し出している。
三浦友和がヤクザ者でいくらスゴンでも全然怖くない。
中尾彬が巨大ガマガエルみたいで画面いっぱいに出ていたが、命乞いをしながらアッサリ殺された。加瀬亮が結構いいヤクザ者を演じていた。
出てくる役者がみんなウルセイバカヤロー、コノヤローを100回以上吠えまくっていた。

斬った張ったの修羅場を経験していない堅気の役者がどんなに怖い顔をしても目付きがヤクザ者になれない。新春かくし芸大会みたいだ。
ビートたけしはヤクザ映画より文芸作品、青春映画の方が数段いいと思う。
稼がなければならない映画はどうしても観客を意識しすぎてサービスをしてしまう。

ビートたけしは優しい芸術家だ。その絵は最高峰だ。
「アキレスと亀」なんかは大好きだった。お客さんは入らなかったけど、とてもいい映画だった。

と、こんなことをまた悪い姿勢で書きながら腰をひねって映画を見てしまっている。
達人に叱られてしまう。ガキの頃からカラダが与太っているから正しい姿勢が苦手なのだ。野球のバッティングセンターで殺す相手を椅子に縛りつけて、そこにバンバンボールを打ち込んでボロボロにするアイデアはなかなかよかった。
今度バッティングセンターで腰にボールを当ててもらう、きっと気持ちいいかも?

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