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2014年10月6日月曜日

「グローブしかない」





お寺といえば、我々民衆の無病息災を念じてくれるところだ。
神奈川のとあるお寺が台風で壊れてしまった。
二人は助かり一人は救助中、(10月6日午後12時40分現在)
神奈川の藤沢では台風の中サーフィンをしていて一人が行方不明とか。

猛烈な風雨の中一人の男の人が傘はボロボロ全身はずぶぬれになりながら、体をへの字に曲げて一歩一歩前に向って行く。
会社に遅刻しちゃいけないので朝早く起きて出社しているのだと、何しろその人の乗る列車は運休中だからだ。
始発に乗るはずだったこの人に、どんな命がけの仕事が待っているのだろうかと思った。
ぬれネズミのようになったその姿に、仕事の命運がかかっているとは思えなかった。
だがしかし、この国はこんな勤勉な人たちによって支えられている。

ザア~ビュ~ドバ~と瞬間風速30メートル近い風がその人にあたった。ズ、ズ、ズーと後に戻されてしまった。
せっかく時間をかけて五メートルほど前進したのに。
カメラを持つどこかのTV局の人間はそれをうれしそうに撮っていた。

この頃、この国では大地で起きるべきことは全て起きた。
地震、豪雨、洪水、津波、噴火、雷、竜巻、次は空から何かが落ちて来たり、襲ってくるのだろうか。
我が家の玄関にあるグローブでは野球のボール位しか掴むことはできない。

有線放送からは決して海に近づかないで下さい、サーフィンはしないで下さいというようなアナウンスが切れギレと流れている。

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