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2014年10月7日火曜日

「そうだ各駅にしよう」






むかし話で恐縮だが、NOVA英語学院の仕事で「駅前留学」というネーミングをつくった。そのヒントは東宝映画の人気シリーズ「駅前シリーズ」からだ。
駅前満貫とか駅前旅館とかであった。
もう一つ人気シリーズがあった。「社長漫遊記シリーズ」だ。

この二つの映画に共通しているのは、駅前と出張先の駅にある繁華街だ。
駅前には人情あり、ペーソスあり、人間味があふれていた。社長が出張先で遊ぶ夜の街には、プラトニックな恋があり、愛があり、ストレスを発散させる酒の席があった。


森繁久彌、加東大介、小林桂樹、三木のり平。
伴淳三郎、それと変な英語をしゃべるフランキー堺や藤村有弘がいた。
私の仕事はそんな思い出深き名優たちの出ていた映画をみんなでワイワイガヤガヤやって足し算にしただけだ。

ある高名な経済学者がこんなことを書き残していた。
新幹線や特急列車、特別快速に快速列車の出現で列車の停まらない駅がどんどんさびれていってしまったと。地方創生をするなら各駅停車の列車をもっとつくれということだろうか。列車が停まれば人が集まりそこでお金を使ってくれるはずだ。

むかしは出張は一つの息抜きでもあった。
三木のり平は出張が決まると、大喜びでアソコでパッパとやりましょうとハシャギまくった。今では殆ど日帰り出張でパッパと出張先では遊べない。

地方の繁華街はどんどんとさびれて行く。
東京、横浜、名古屋、京都、奈良、大阪、神戸、博多、北へ行くなら仙台、札幌。これ位しか繁盛していない。


私の知人に時刻表マニアがいた。列車に乗って時刻表通り各駅に停車するかを時刻表とニラメッコするらしい。外の風景にはあまり興味が無いのだとか。

地方創生、駅前活況のために、月に一本でも、二本でもいい、東京—鹿児島各駅停車とか、東京—札幌—稚内各駅停車の列車を走らせてほしいと願う。そうすると駅前はきっと元気になるはずだ。あっという間に名古屋へ、そして金沢へ、このままだと「駅前シャッター」ばかりになってしまうだろう。

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