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2017年6月16日金曜日

「夜と朝の間に」




ある哲人の言葉。成功には三段階ある。
第一段階、人から笑い者にされる。
第二段階、激しい抵抗に遭う。
第三段階、それまで笑っていた人が同調する。

能書きが多いという人間で成功した人間はいない。
やるやると言い続けて成功した人間はいない。
それはダメ、それもダメと否定語ばかりで成功した人間はいない。
リスクを背負わないで成功した人間はいない。

歴史に名を残すことをやるには、人のやったことをやらない。
オマエバカじゃねえかということをやる。
自分の好きなことを封印して嫌いなことをやる勇気を持つ。
批評家にならず批判される人間になる。
言われたことだけやる人間は、能力のあるなしにかかわらず決して新しいことを創造しない。誰もやってないことをやるのをクリエイティブと言う。
つまんない理論や、一丁前の能書きを言うなら、これは新しいというのを見せねばならない。

人と会う約束、人と遊ぶ約束、人と食事する約束は大事だが、ババババッと脳内にヒラメキがあったとき、全ての約束を反古にしなければならない。
約束重視の人は公務員になることをすすめる。
人に嫌われる、悪口雑言を浴びせられる。かなり重症のアホねとオチョクラれる。
最低最悪とコケにされる。歴史に名を残し、新しいものを生んだ人は全員バカかアホ。
ブラック発言と言われるだろうが誤解なきように。

歴史は夜作られる。
ピーターの歌ではないが、歴史は夜と朝の間につくられる。
ビカビカするビックリアイデアは、ポッとか、ハッとか、フワッと浮かぶ。
そのためには血の出るような訓練が必要となる。

あるプロ野球の選手と食事した時、私は凄い人を見たと言う。
プロ野球の選手の中でこの人が一番練習をする。
それって誰?と聞くと、イチロー選手だと。
練習が終わった時バットにいつでも血が染み込んでいたと。
かつてミスタープロ野球と言われた長嶋茂雄が、当時のプロ野球界でいちばん練習をしていた。王貞治こそが天才で、長嶋茂雄は努力の人だった。
フツーにしてたらアンタはフツー。ある有名なコーチの口グセだったとか。

人から笑われることを恐れてはいけない。とびきりのバカになることだ。
これを発想の転換という。夜と朝の間の時間をどう使うかでその先が見える。
楽して生きようなどと思っていたら生き残れない。
プロフェッショナルとは、の問いに建築家安藤忠雄は24時間考えている人と確か言った。イチローと安藤忠雄は私は苦手だが、バカみたいな努力で成功したのは認めざるをえない。

作家開高健はプロの作家とは、三十分で一作の小説が書ける者と言った。
そのために小説家はバカ食い、バカ飲み、バカ釣り、ありとあらゆるバカをやり通した。躁のときはバカでかい声を発した。鬱の時はか細い声であった。
この落差こそ創作のエネルギーである。
あらゆる分野の成功者は、ほぼ躁鬱であると言っても過言ではない。
私は落差を楽しんだジェットコースターのように。

早く帰りたい人は、早く職業を変えてカタギになった方がいい。
クリエイティブとはヤクザ稼業、芸者稼業である。
バカに同調者が現れた時、それをヒット商品、ヒット作と言う。
私の知る第一級のプロたちは、等しくマムシのようにしつこい。
マムシのSEXは三日三晩ともいう。成功の快楽のためには決して妥協しない。
そして次々とヒョーヘンする。そしてみんなから嫌われる。(文中敬称略)

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