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2009年11月19日木曜日

人間市場 お絵描き市篇

突然絵を描きたくなる。

絵を描く時はいつもそうだ。プロの絵描きさんは周到に計画を立てて描くらしい。

私はズブの素人、まるで無計画。

真夜中から朝までかけて五十号を一作描いた。今年に入って七作目。描くというより絵具を大量に無駄使いした。筆はほとんど使わずに描いた。絵具で一気に描いていく。

四年前恥を知らずに銀座で個展をやった。脳梗塞で倒れ、リハビリ中の友人(嘱託社員)を手伝わせ、多大なストレスを加えてしまった。言い訳がましく言うと、何か目的を持ってもらえば気が入っていいのではと思った。今でも絵を描く度に友人の顔が目に浮かぶ。ゴメンヨ、ゴメンヨと思いながら描く。本人とよく話した上だが心が痛む。

私の絵は頭の中に浮かんだイメージをどんどん描く。絵具は溶かさないで使うので二、三十本分が直ぐ無くなる。絵を描いている時は何も考えない。一心不乱。

脳の中がパレットになる。右手に軍手を付けて描く。左手は時々外す。

手の平で描くために、指で描くために。


十五年前、二年程プロの先生の教室に通った。

週一回(日曜日の朝)三時間位、小学生と一緒。大人は私一人。

何でオジサンはボクたちと一緒なのと聞かれたから、頭を指さしオジサンはここが悪いのと言ったら、八人いる子供たちが親切にしてくれた。私の目標は子供の様な絵だ。しかし、子供の絵には近づけない。発想力、想像力がまるで違う。

画廊を観て歩くのが好きだ。しかし、みんな似たりよったりだ。買って貰う事を考えて描いている。闇がなく、光がなく、性がなく、破滅がなく、歓喜もない。

芸術ではなく、技術だ。

個展の時に、先生とそのお仲間数人が来た。君の絵は究極の素人絵だなと評された。褒められた代物でない事は確かだ。今度の休みに絵具のバーゲンがある。(藤沢の世界堂)この頃はすっかり油絵描く素人さんがいないんですよとなじみの店員が言っていた。


子供がお絵描き教室に来ないと先生はこぼしてた。月謝が払えないからだと言う。

情操教育の無い国は必ず滅びます。子供はみんな天才です。辻堂どんぐり教室で調べるといいですよ。

先生の名前は田澤茂さん、青森出身お国訛りが優しいお方です。

先生の教えは、大きく描くんだよ。

色をいっぱい使うんだよ。それだけです。判ったか、ハァ〜イです。


私の友人、増田久雄さんが製作、監督した矢沢永吉のドキュメンタリー映画

「E.YAZAWA Rockぜひ観て下さい。1121日(土)封切り。

そこんとこ、ヨロシク!



1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

流石、東本さんはアーティストですね。アイディアが溢れ出てくるのですね。最近の絵は、芸術ではなく技術だという言葉が非常に印象的です。絵心が無い人から見れば、技術の方が綺麗に見えますけど、何か違うんでしょうね。。