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2009年11月29日日曜日

人間市場 比較市篇その2

いよいよ司馬遼太郎の「坂の上の雲」か。


思い出すな。ホテルオークラ1Fのスチームバス。よく会ったな。今はありませんが、その頃あったんです。四部屋(オークラですから変な事は一切なし)スチームバスに入ってたっぷり汗をかいて、垢をこすってもらう。その後にベッドの上でマッサージ(パウダー、オイルを選べる)。


開高健の名作に「玉砕ける」というのがあるが、その通り、信じられない位垢が出るもんなのです。女の人が(美人は居ません)お客さん、ホラこんなになんて言って我が身の垢を見せられます。「玉砕ける」です。勿体ない気もします。


隣に入ったの、司馬遼太郎先生では。そうです、長く泊まると毎日来ますよ、優しいお方ですよ。そうか、俺は今大先生と同じ裸仲間か、なんて思いつつあまりの気持ちよさに眠ってしまうのです。

こんな夢を見ました。あなたは司馬遼太郎派、それとも山本周五郎、池波正太郎、藤沢周平派。そんな問答を長屋の大家さんと将棋を指しながら話してます。
私は、一、山本周五郎、二、池波正太郎、三、藤沢周平つまりは市井の民派と言う大家さんは司馬遼太郎、つまりは英雄、豪傑派。
私は、司馬さんは女を書かないでしょ。成功者しか書かないでしょ。話が講談ぽいでしょ。あの小林秀雄が女を書かないのは小説家じゃないって言ってました。同感です。司馬先生は歴史家なんです。「街道をゆく」みたいなエッセイは抜群ですがね。
それにあの人、好き嫌いが激しいでしょ。と、相手は怒鳴る。判った、じゃ読むの止めなさい。いやほとんど読んでますよ。じゃ好きなんじゃないの。別に嫌いじゃないです。でも、少し書き過ぎ、話作り過ぎなんだよな。その点、山本周五郎は情緒と裏切があるし、池波正太郎は、「人間の業と性分」があるし、藤沢周平には「淡さと純情」があんだよな。それから山田風太郎最高だよね。


出来たら、司馬遼太郎の官能小説を一度読みたかったな。

「坂の上の女」とか、「菜の花の女」とか。お客さんいつまで眠ってるんですか、時間ですよ。
おっ、夢見てたか。あの頃のスチームバスが恋しいな。

1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

坂の上の女、いいですね~!
でも、個人的には池波正太郎が好きです!!
食通で、あの人の書く料理は最高です。かなり想像豊かに膨らみます。