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2009年11月21日土曜日

人間市場 焼物市篇

友人夫妻が主催する陶芸教室の展示会に行った。
この二人は凄い作家夫婦で、先年、自分の家を丸ごと焼いてしまった。
家の中に電気の窯を設置してあり、月に一度火を入れる。そこから出火したらしい。夜中に紅蓮の炎が上がり辺りは騒然。このご夫婦は、平然とゴムホースの水をチョロチョロと出していたそうです。
決して慌てずの姿勢に、流石焼物をする人と評判になったとか。
大きな住居、その隣のアトリエ、立派な茶室、見事な水屋、作品の展示室。
みんな灰になりました。

教室を開いて今回で十五回目。
初めの頃は、工作の作品の様だった生徒さんの作品もすっかり拡張が漂い、色彩は微妙に色香を出し、美濃、瀬戸、信楽、備前、大あり、中あり、小あり、円あり、長あり、四角あり、片口等の作品群は一人一人の個性を十分すぎる程発散している。魯山人風もあり目が止まる。
私は、常軌を逸している色や形が好み。毎回楽しみに狙った品を探す。
家族同士のお付き合いをかれこれ三十年させていただいている。

先日、自分の書いた文字が見事に仕上がった。知り合いの会社の社長へ贈った。
土をひねっていると、日頃のひねくれた心がすっかり土の中に消えるそうです。私も誘われているのですが、ひねくれ過ぎて駄目です(私の想像です)。

その日は大盛況。私は手びねりの効いた長皿を二枚、薬味入れ、女性のお尻の様な一輪挿しを手に入れました。近頃、自分がひねたと思った人は、土を友達にして下さい。
湘南陶舎へ是非ご入会を。先生は中井康雄さん、昌子さん。素敵なご夫婦です。


青森県に竪穴住居発見。でっかぁいどう北海道。
だぁ~と、だだっ広い、正しくは何も無い広大な畑の中にあります。
縄文時代の物と同じ形です。ここの主は、陶芸家の一戸広臣さん。しろき庵の主です。
ここにご自身の作品を展示している素敵な展示室。ご夫婦と両親が住む居住。これは竪穴ではありません。
二つの大きな窯。一戸先生が焼くのは、縄文焼き。私は縄文大好き人間。
この日は三内丸山の遺跡を友人と観て、十三湖でしじみらーめんを食べ、でっかいね、ここのしじみ。とアサリみたいなしじみを楽しみました。
先生の処に着いたのは夜でした。真っ暗闇を走る事一時間。生きてる間に人には会えないんじゃないかと思う程、すれ違う光りも無し。遠くに家の光りも無くでした。

先生が大きな体に大きな声、大きい笑声で出て来ました。
可愛い奥さん、優しいお母さん、犬も猫も(確かいた?)総出です。
まあ、とにかく一杯と、かの竪穴住居の中へ。結構広いね、凄いね、いいね、いいなぁと大騒ぎ。
真ん中に当然囲炉裏。串刺しの川魚、奥さん次々とお料理。先生注ぎ注ぎ、とお酒を縄文ぐい呑みへ。旨いお料理、旨い酒、良い人、私は悪い人。極力いい人に会って、自分の汚れを洗ってもらうのです。家には一戸先生の花瓶、急須、湯飲み、片口勢揃いです。
十三湖のでっかいしじみ(奈良屋さんから)汁を先生の大きい湯飲みで飲む。

縄文人が見えてくるのであります。

1 件のコメント:

sakon さんのコメント...

今回のブログはまさに焼物市ですね~。関東と東北と、土地は違っても、創る方の心意気は変わらないですね。私、佐賀県出身ですので、焼物には小さいときから触れ合ってきました。友達は今でも陶土屋ですしね!笑